ノマドという生き方~ノマドとコワーキングスペースの関係

コワーク

■ノマドとは?

最近よく聞くノマドという言葉、本来は英語で遊牧民を意味する言葉nomadを語源としていますモンゴルなどが有名ですが広大な土地で家畜と共に移ろいながら暮らす人々の総称です。

最近ではアメリカで車上生活を送る人々を題材に作られた「ノマドランド」という映画もありますね。それらのように自由なスタイルで暮らす人々といったイメージがあると思います。

現代では時間や場所に制限を受けずに働くスタイルをとっている人々の事をノマドワーカーと称したりする事もあります。自由な生き方として憧れを持つ人も多いと思いますが、元々の語源となった遊牧民と同じくそれ故の大変さもつきまとう生き方であると言えるでしょう。

■ノマドワーカーとフリーランスは違う?

ノマドワーカーという言葉と共にフリーランスという言葉を耳にすることがあると思いますが、似た意味に思われる2つの言葉ですが少し意味合いが違います。

フリーランスとは、個人で企業から仕事を受注して働く事を意味しており、ライターであったりデザイナーといった職種の人などの一部がこのような働きかたをしています。場合によっては時間や仕事をする場所が決まっている場合もあるので全てのフリーランスがノマドワーカーというわけではありません。

もちろんフリーランスである事はノマドワーカーになりやすい一面もあります。先に上げたライターやデザイナー等の仕事では仕事を受注した後は基本納期さえ守れば過程は自由だからです。もちろん打ち合わせや進捗確認等で時間を合わせる事もあるでしょうが基本的には何処で何時仕事していても問題ない場合が多いのです。

その事からフリーランスでノマドワーカーという方も多くいます。ただしその2つは同じ事を指すわけでは無いと言うことです。

■ノマドとリモートワークは違う?

ここまで読んで「ノマドってパソコン1つで仕事をしている人達ってこと?」と思っている方入るでしょうか。それもノマドワーカーになる為には必須な条件でありますが、それだけではノマドワーカーとは呼べません。

現在ではリモートワークを取り入れている企業も多くありますが、ノマドワーカーとリモートワークの大きな違いは場所と時間の制限の自由さにあります。現状リモートワークが増えている背景にはコロナの為出社を必要としない働き方を考える必要性に迫られた事があります。

コロナの流行がなければ今でもリモートワークはここまで浸透していなかったであろうことは想像に難くありません。一種の代替え案であり、その為リモートワークは何時から何時まで働いているか明確にした上で企業が管理する事が前提になっています。会社でやっていた事を家でやっているだけで自由度はそんなに無いということです。

将来的にはリモートでの働き方も更に変化しノマドワークに近い形になるかもしれませんが現状でははっきりとした違いがあると言えるでしょう。

■何でノマドワーカーになるの?

ノマドワーカーと聞いてその自由度を想像して憧れる人も多いと思いますが、反対に「なんか面倒臭そう」とか、「ノマドワークのメリットって何なの?」とか思う人もいると思います。仕事に対する価値観は様々なので当然ですがノマドワークのメリット、デメリットはどういったところでしょうか

ノマドワーカーのメリット

  • 同時に複数の仕事を同時進行してもいい
  • 空いている時間を有効につかえる
  • 趣味の時間やプライベートな時間を取りやすい
  • 世界中何処にいても仕事ができる為、仕事しながら旅行に行く事も可能

ノマドワーカーのデメリット

  • 仕事環境が変わる為集中しにくい場合もある
  • 1人で仕事することが多く発想がこもりがちになる。
  • 仕事のスケジュール管理も自身で行う必要がある
  • 現状では一部の職種を除いて比較的稼ぎづらい場合が多い

といったところでしょうか。メリットはやはり自由度の高さです。

パソコンと通信環境さえあれば仕事ができるのでそれこそ旅行しながらでも仕事ができるので旅行が好きな方には最適かもしれません。デメリットとしては自分でスケジュール管理をする必要があるということが大きいでしょうか。

小学生のころ夏休みの宿題を最終日に残していたような方には向いていないかもしれません。またノマドワークが可能な仕事は様々ありますが、現状では内職や副業のようなものも多く一部の職種以外は本業としてそれ一本で生活するのは難しいものも多いのが現状です。

■ノマドワークに適した職種

ではノマドワークに適した職種とはどのようなものがあるでしょうか。

  • プログラマー(プログラミング) 技術職になりますが、現状では需要の高い職種でありフリーランスでも仕事を受注しやすい職種と言えます。需要が高い為仕事のとり方により収入と自由時間の割合の設定を組みやすいというメリットがあります。ただし専門知識が必要であり、技術力が足りていない場合は低収入か働き詰めといった負のサイクルに陥る可能性もあるのでノマドワーカーとして働くにはある程度の能力が必要になると思われます。
  • ライター(WEBライティング)手軽に参入できる職種ではあります。文章を書く以外の技術は必要無いので、全くの未経験からも参入しやすい職種であると言えます。ただしある程度の知識や技能は必要でありますし、参入障壁が低く誰にでもできることから仕事の単価が低くそれだけで生活できるほどの収入は見込みづらいといった面があります。短時間の空き時間を使いたいという副業や内職を考えている方には向いているかもしれません
  • デザイナー(WEBデザイン)先にも上げましたがノマドワーカーの主な職種と言えばWEBデザイナーかもしれません。パソコン一つで受注できる上にWEBライターと比べて比較的技術力を必要とするため高単価になり、安定した収入が見込めます。ホームページ作成なども仕事として請け負うので需要もある職種です。ノマドワーカーとして働くには現状最も向いている職種かもしれません。

■ノマドワークに適した環境

では実際にノマドワークをする人々はどういった場所を選んで仕事をしているのでしょうか。自宅での仕事は通勤時間、仕事スペースへの移動時間がかからないと言うメリットや、職種によっては自宅に資料などがあり自宅での仕事が一番便利であると言う場合もあります。

デメリットとして仕事に集中するための環境が無いと集中しづらく、仕事とプライベートの境界が曖昧になりストレスになるといった事が挙げられます。この理由から他の場所で仕事をするスタイルになる方が多いのであると思われます。

  • カフェ                                                                                                   ノマドワークと聞いて一番イメージしやすいのがカフェでパソコンを使って仕事をしている光景では無いでしょうか。最近ではWiFi環境が充実しているカフェも多く、コンセントがありパソコンやスマートフォンなどの充電もできる環境のカフェも多くあります。特にチェーン展開しているような有名カフェであれば大概このような設備が整っており、ノマドワーカーが仕事をするのに快適な環境が整っています。注意しなくてはいけないのが個人経営のカフェ等です、個人経営のカフェではコーヒー1杯で長時間滞在するノマドワーカーに対してあまり快く思っていないところもあると思いますのでもし利用する場合には事前にチェックしたほうが良いと思います。
  • ファミリーレストラン                                                                                 学生の勉強の場としても使用される事が多くなっているファミリーレストランですが、WiFi環境が整っているところも多く長期滞在に向いている環境ではありますが、カフェに比べて比較的集中しづらい環境であると言えます。理由としてはカフェに比べて比較的うるさいということが挙げられます。ファミリーレストランの名の通りファミリー層の利用も多く、レストランという業態上会話をする団体のお客がメインなので子供の声や会話の声が気になって集中できない場合があります。また食事時の時間には入店が集中するため満席になりやすくノマドワーカーには周りの視線が気になるところでしょう。
  • カラオケ店                                                                                  個室になっているので周りの目が気になることはなく、防音設備もあり、ドリンクバーもあり快適そうなカラオケボックスですが大きなデメリットとしてテーブルが低いといったデメリットがあります。殆どのカラオケボックスは低めのテーブルを使用しており、パソコンで仕事するには体制がきつくなる場合が多くなります。膝の上でパソコンを打つ方が楽ですが長時間の使用は厳しいでしょう。また防音といえども周りの歌声はかすかに聞こえるので実はあまり集中できないといった面もあります。
  • 屋外(公園やビーチなど)                                                                                                       自宅にこもりっきりになってしまう事を嫌いノマドワークをする方には屋外でのノマドワークに憧れる方も多いのでは無いでしょうか。SNSには公園でパソコンを広げていたり、ビーチでパソコンを広げていたりという写真なども多く見受けられます。それらを見てノマドワークに憧れた方、残念ですがデメリットも多くあり実際はあまり仕事環境としては良くないでしょう。まず天候に左右される面が大きいという点があります。雨や雪などはもってのほかですが、夏場には日差しが強すぎて暑くパソコンの画面も反射で見づらい、蚊も多い場合があり気になって集中できない。春は花粉症の方には地獄ですし、冬場は当然寒くて仕事になりません。実際はたまの息抜きに外に出る程度の利用方法しかないと思われます。

■ノマドワークとコワーキングスペースの関係

色々な場所で自由に仕事をする事ができるノマドワークですが、最近耳にすることが多いコワーキングスペースってノマドワーカーの集まる場所なの?と思っている方はいるでしょうか。

コワーキングスペースとはオフィスのような環境を様々な人が使えるようにした施設の事です。英語でCoWorkerコワーカーとは同僚を意味します。最近耳にするコワーキングスペースとはCoworking Space(共に働く場所)の通り、企業のオフィスがありそこに企業の社員が集まって仕事をするスタイルではなく、オフィスと同じ環境を提供しつつ、それぞれ独立した企業の社員が集まりそれぞれの仕事をする場所になります。休憩スペース等ではそれぞれの人が会話もでき他企業、他職種の人ともコミュニケーションがとれ幅広い発想や知識の共有などが行える事がその最大のメリットであると思います。

さて、ではコワーキングスペースにいる人は皆ノマドワーカーということなのでしょうか?答えはNoです。

コワーキングスペースとは共同のオフィスという意味合いが強く、コワーキングスペースにいる方の多くは企業勤めの方も多くいます。基本的にはノマドワーカーだけの為のものでは無いのです。                                                         

しかし、ノマドワーカーにとってもコワーキングスペースは環境が整っており仕事をしやすい上に、1人で仕事することが多くインプットが少なくなりがちなノマドワークのデメリットに対して様々な業種の人間が集まることからインプットが多くなり発想が広がるといった好循環を生むこともあります。ノマドワーカーの中には好んでコワーキングスペースを利用する方もいます。

それでは逆にノマドワーカーがコワーキングスペースを利用するデメリットはあるのでしょうか?。

ノマドワーカーにとっては自由であることが最大のメリットなのです。                                              コワーキングスペースには独自のコミュニティーも存在しているためオフィス勤めの人とのしがらみが苦手でノマドを選択しているような人には向いていない選択となるかもしれません。

とは言え、多くのノマドワーカーにとってはメリットのほうが大きくコワーキングスペースがあれば利用したいという方も多いでしょう。もちろん、コワーキングスペースのコミュニティーと全くコミュニケーションを取らずに仕事をすることも可能です。

■まとめ

科学技術の発展に伴い生き方、働き方のスタイルにも変化が起こり始めています。働き方の進歩は今より自由な働き方を求める時代であると言えます。ノマドワークはその一つですがこれからも更に働き方は進化していくと思います。

コワーキングスペースでもバーチャルオフィスを設けるものも出てきています。今後より一層ICTが発展すればノマドワークの形も変わって行くかもしれません。働く場所の制限がなくなる事で企業勤めの方でもノマドワークに近い働き方ができる時代が来るかもしれません。

ノマドと言う生き方は人々が憧れる自由の象徴なのかもしれません、科学技術や通信技術の進歩によってその障害が取り除かれて行ったことにより実現可能となった働き方なのだと思います。

今後も更に発展して現在あるノマドワーカーになるための障害も減っていくと思います。もしノマドという生き方に共感し憧れる方がいたら一考してみても良いかもしれません。

ノマドワークとは自由な時間、場所で働く生き方の事です。その自由の中には仕事を個人で管理する事も大切になります。

収入を増やすのも減らすのも、仕事の数を増やすのも減らすのも自由になるという事だからです。安定してノマドワークをするためには一定の技術も必要になりますが、たいていそういった技術を学ぶ場も存在しています。

もしノマドという生き方に共感し、憧れている方がいたら現在の状況からそのような学ぶ時間を設けてみると良いかもしれません。必要な技術や知識を学べると共にそういった時間の作り方、短い時間を有効に利用するといった事自体がノマドワークに必要な資質とも言えるからです。