コワーキング1-5
コワーキングとは、別々の仕事を持つ独立した個人や法人のワーカーが一か所に集まり、ビジネスに必要なワークスペースや会議室、複合機などを共有して使用しながら、働くワークスタイルを指します。また、それぞれ独立した別々の仕事をしているワーカーが一か所に集まり、コミュニケーションを活発にし、情報や知識を共有することで、新たな価値創出することを目指しています。
コワーキングは、英語表記で、co-working とハイフン付き表記と、coworkingとハイフン無し表記の場合があります。 co-working という単語は昔からあり、同じ会社の同僚という意味です。coworkingという単語は、米国のソフトウェアエンジニアのBrad Neuberg(ブラッド・ニューバーグ)が作り出しました。同僚を意味するco-workingではなく、独立した個人が集まって仕事をする場所という意味の言葉として、coworkingという単語を作り出したとされています。
Brad Neuberg氏は、2005年8月、サンフランシスコのSpiral Museという施設で、コワーキングスペースを始めました。最初は週に2日だけ一角を借りての営業でしたが2006年には世界初のフルタイムのコワーキングスペースであるHat Factoryを立ち上げる事となります。
2000年台初頭にこのようなムーブメントが起こった背景としてはアメリカでのインターネットバブル崩壊が背景にあります。多くのエンジニアが契約社員にされる中、仕事をする場所が必要になったことが大きく影響しています。
コワーキングスペースの発想はそのような背景の中から生まれ、在宅勤務をしていたエンジニア達などがオフィスが無くなったことで生じたデメリットであった他の人とのコミュニケーションを取る機会を創造することで発想の拡大や生産性の向上を与え新しい仕事の形を作り出しました。
Brad Neuberg氏は、コワーカーを募集するブログでこの様に言っています。
”世間はオフィスで会社勤めをするか、自宅で働くかどちらかを選ぶ必要があるという。
会社勤めの場合は、コミュニティーや組織を得られるが、勤務時間に縛られ自由と人生をコントロールする能力を失う。自宅で働く場合は、独立を得られるが、仕事でコミュニティーに囲まれていないことから、孤立とオフィスでないことの様々な悪習に悩まされる。
コワーキングはこの問題の解決策です。コワーキングでは、独立したライター、プログラマー、クリエーターが週に数日コミュニティに集まります。従来のオフィスとは異なり、個人それぞれの仕事を、素晴らしいスパイラルミューズの家で、テーブルに座ったり、ソファでくつろいだりしながら行います。”
コワーキング1-2
コワーキングの本来的な意味からは、「coworking space」、コワーキングを行う空間。
ビジネスに必要なワークスペースや会議室、複合機などを備え、その設備や空間を、別々の仕事を持つ独立した個人や法人のワーカーが共有しながら利用する場所。また、シェアオフィスやフリーペースと表現されたりもします。
サービスオフィスやレンタルオフィスで、専有部分や個室部分以外を指す言葉として、コワーキングスペースと呼ばれている場合もあります。
その場合は、専有部分や個室部分をサービスオフィスやレンタルオフィスと呼び、共用のワークスペースや会議室、複合機、ラウンジなどがある場所を、コワーキングスペースと呼んでいます。
明確な定義はありませんので、各フレキシブルオフィス運営会社が、独自の表現をしている場合もあります。
一般的に、コワーキングスペースとシェアオフィスは同じ意味で使われる場合がほとんどです。
しかし、中には、コワーキングスペースとシェアオフィスを分けて使っている場合があります。
それは「それぞれ独立した別々の仕事をしているワーカーが一か所に集まり、コミュニケーションを活発にし、情報や知識を共有することで、新たな価値創出することを目指す。」という思想があるか、ないかです。
この思想が明確にある場合は、コワーキングスペースであり、特にこの思想が無い場合は、シェアオフィスという考え方です。
「ビジネスに必要なワークスペースや会議室、複合機などを備え、その設備や空間を、別々の仕事を持つ独立した個人や法人のワーカーが共有しながら利用する場所。」であるのは、コワーキングスペースもシェアオフィスも同じですが、コミュニケーションを図ることで、互いに情報と知恵を共有するという、つながりを意識して大切にしているのが、コワーキングスペースという考え方です。
Brad Neuberg氏がcowerkingという言葉や概念を生み出した経緯を見ると、本来的にはその考え方が正しいように思いますが、そこまで明確にせずに、コワーキングスペースとシェアオフィスは同じ意味で使われる場合がほとんどです。
コワーキング1-3
ICTの発展により、どこでも仕事ができる様になった歴史的な流れと、コワーキングスペースの歴史は関係があります。
1995年にドイツのベルリンで非営利団体のc-baseが設立され、Hackerspace(ハッカースペース)と呼ばれる、非営利のエンジニア向けに共同のワークスペースでWifiサービスを提供したものが生まれた。これがコワーキングスペースの最初であるとされています。
前述しましたが、Brad Neuberg氏が、独立した個人が集まって仕事をする場所という意味の言葉として、coworkingを作りました。
人とのコミュニティーやコミュニケーションに重きを置きながら、快適に仕事をすることができるワークスタイルとそのスペース。
今の概念や理念のコワーキング、コワーキングスペースが、2005年にサンフランシスコのSpiral Muse(スパイラルミューズ)で生まれました。
日本初のコワーキングスペースは、2010 年 5 月に神戸市で、伊藤 富雄氏がオープンした「cahooz(カフーツ)」とされています。
東京で最初、全国2番目は2010 年 8月に経堂で、佐谷恭氏がオープンした「PAX Coworking(パックスコワーキング)」とされています。
現在、東京で最初の経堂の「PAX Coworking(パックスコワーキング)」はなくなっています。
この日本で、最初と二番目にコワーキングスペースを始められた、お二人には、始まる際こんなやり取りがあったそうです。
2010年5月に日本で初めての、コワーキングスペース「cahooz(カフーツ)」がオープンする前年に、
❝当時、流行りだした「ノマドワーキング」に引っ掛けて、むしろこれからはコワーキングという働き方が社会に定着するはず、いやそれこそが絶対に必要なのだと考えて、熱に浮かされたように、というか当時誰もコワーキングなんて言っていないから一人で勝手に盛り上がって謳いあげています。❞
という内容のブログを伊藤氏が書き、それを見た佐谷氏が、連絡先を調べ、まだ準備中のカフーツに電話をかけ、「伊藤さん、コワーキングやるんですよね。ぼくらも東京でやろうと思って」と、日本で最初のコワーキング運営者である、お二人はつながりを持ちました。そして、お二人がつながりを持った当初、佐谷氏は伊藤氏へ、こんなことを語っていたそうです。
❝「食事する時ってみんなニコニコしてるじゃないですか。じゃなんで、仕事するときもそうならないんだろうって。オフィスをもっと面白くするにはどうしたらいいんだろうって考えたんですよ。で、コワーキングならそれができるだろうと」。❞
この様に、熱い想いがあり始まったのが、日本でのコワーキングスペースになります。
では現在ではコワーキングスペースの市場は世界的に見て、また日本の中ではどのような状況になっているのでしょうか。
アメリカでは2005年のコワーキングスペースの登場から2020年までにその店舗数は3万を超えているとされています。大手企業も確立されてきており、そういった企業はアメリカ国内にとどまらず世界中に拠点を構える事となって来ています。
2010年以降アメリカでコワーキングスペースの拡大に重要な役割を果たした企業があります、WeWork社です。WeWorkはアメリカのニューヨーク州マンハッタンのソーホー地区に2010年の2月に開設されました。その後またたく間にアメリカでコワーキングスペース運営会社として大きく成長してきました。
WeWorkは他の大手企業がレンタルオフィス事業などから一部スペースをコワーキングに回すといった手法で参入を果たす中、コワーキングスペースをメインとした事業で成長してきました。コミュニティマネージャーを各拠点に設置したり、アフター5交流会等のイベントをもうけたりとイベントの開催やコラボレーションを重視しており、オフラインコミュニティプラットフォームサービスを提供していたMeetup社を買収するなどコミュニティ活動というものを重視していました。
WeWorkの運営するコワーキングスペースにはビリヤード台が設置されていたり、ソファー席が設けられていたりとテクノロジー系の大企業のオフィスのようなカジュアルなスペースを演出するなどメンバーの交流を意識して空間を作り上げることで起業家やフリーランサー等に指示されるコワーキングスペースを作り上げて一大企業としてライドシェアのUber社や民泊サービスのAirbnb社等と並びユニコーン企業と呼ばれ注目されています。
そんな中現在最も大きいコワーキングスペース事業を展開している運営会社はルクセンブルグに本社を構えるRegus社(IWG社)となります。世界120カ国、900都市で3,000拠点を展開しているシェアオフィスのプロバイダであり1989年にベルギーのブリュッセルで創業されています。
シェアオフィス、レンタルオフィスの市場で大手となっていたRegus社もWeWorkのコワーキングスペース市場での台頭を見て2015年にはオランダのアムステルダムに拠点を置いていたコワーキングスペース運営企業のSpaces社を買収してコワーキングスペース市場にも参戦を果たして来ています。
Regus社は本来エグゼクティブスイート志向のオフィススペースを売りにしていた中、Speces社を独立ブランドとしてモダンでカジュアルなオフィススペースをコワーキングスペースとして提供するようになりました。
このRegusグループはその拠点の多さから利用者間のネットワーク作りを売りとしてナレッジ共有を目的としたイベントの開催をするなど世界で3,000箇所にも及ぶその拠点を繋げることで様々な顧客のニーズに応じたグローバルなネットワーク作りを目指しています。
このような大手企業が台頭して来る中、コワーキングスペースはその得意性から個性をもった運営会社も登場してきます。
例えばアメリカのマサチューセッツ州のケンブリッジに本社を構えるCIC社(ケンブリッジイノベーションセンター)などはマサチューセッツ工科大学(MIT)の卒業生がMITに隣接するケンドールスクエアに設立したテクノロジースタートアップ向けのコワーキングスペースで、複数のベンチャーファンドに向けてデスクやラボ、ミーティングルーム等を提供してきました。有名なところではGoogle社でモバイルOS、Andoroidの共同開発者であったRich Miner氏がAndoroidプロジェクトを開始したのがこのCICのコワーキングスペースであり、その他にもクリーンテックのGreatPoint Energy社やマーケティングテクノロジーのHubSpot社等多くの有名企業がこのCICから誕生しているという経緯があります。
CIC社はハーバード大学やMITの優秀な人材が集まる立地特性を生かしており、スタートアップ育成を目的としたシステムの構築に力を注いで来ました。
投資家に対しての売り込み方に関したミートアップの開催など多数のコミュニティイベントを開催してスタートアップ育成に注力してきています。他にもCIC社は起業家たちのコミュニティ形成や経済発展を支援する目的でVenture Cafe Foundationを立ち上げて多くの起業家たちにネットワーク作りやアイデア共有の場を与えるイベントを企画するなど様々な方面で起業家たちを支えています。
日本にも2018年にVenture Cafe Tokyoを立ち上げアジア初の拠点として進出を果たしています。
日本国内では現在約800施設のコワーキングスペースが存在し、東京、大阪を中心に各大都市に集中している傾向になっていますが、段々と郊外にもその数は増えて来ており関東などでは神奈川、千葉、埼玉等の東京郊外の都市でも見受けられるようになってきている状況です。
2010年台の初頭の日本でのコワーキングスペース黎明期には個人事業者によって特定の場所で運営されている事が多かったコワーキングスペースですが、現在では大手起業の参入が目立ってきており、また海外企業の流入により施設が急増し、全国にその規模は広がりつつあります。
海外企業からは先に述べたWewokやオーストラリアのシドニーに本社を構えるサーブコープ等が日本に拠点を増やしており、また国内企業も三井不動産や東急不動産など大手の不動産会社が参入してきており市場規模は拡大してきています。
各運営会社でそれぞれの特色を出して運営しています。ベンチャー起業スタートアップに注力してオフィスのラインナップを増やしたり、施設間での交流やコミュニケーションを取れるよう工夫しているところ。
地域でのネットワークに特化してコミュニティ形成を行うところ。企業のサテライトオフィスとしての立ち位置を開拓するところ。24時間営業や快適性などの利便性に特化して様々なビジネスでの利用を取り込むところ等。
それぞれが個性を出したコワーキングスペースを提供しており市場は加速度的に広がりつつあります。もちろん背景として需要が拡大しているという事が上げられます、特にコロナ禍でテレワーク勤務が取り入れられたことも大きな要因となっていますがアメリカや世界の例から考えるとその需要は今後更に伸びてくると考えられています。
ICTの発展が根底にあり、そのため新しい働き方が生まれることは必然であったのだと思います。今後は更にバーチャルオフィスやコミュニケーションツールの発展が進み更に形を変えながらもコワーキングというものも発展していくのでは無いかと思います。
コワーキング1-4
本来的なコワーキングスペースの理念や概念に近いメリットが、コミュニティ機能があるということです。様々な背景のある独立したワーカーが集まり、コミュニティを形成し、情報や知恵を共有することで、新しい価値や経験、楽しさや人間関係が生まれるのがコワーキングスペースのメリットになります。
フリードリンクや軽食などを置いているコワーキングスペースも多く、そこである程度会話もできるスペースを設けていたりもします。利用者同士が休憩中などにコミュニケーションを取りやすく設計してあるのがコワーキングスペースの特徴の一つでもあります。
MITのヒューマンダイナミックス研究所の発表では適度な雑談ができる環境がある方が人は仕事の効率や制度を上げる事ができるとされています。また様々な職種や自分と違った分野の人間とコミュニケーションを取ることで発想を広げたり新しいアイデアに繋がったりといった利点もあります。
異業種の人とコミュニケーションを取れるといった点ではコワーキングスペースのコミュニティに参加する利点はノマドワーカーや在宅勤務の人だけではなく自社オフィスで働く人間にもあります。
自社オフィス内だけでは見つけられないアイデアや解決策を他分野の人間と相談することでお互いにオープンイノベーションの促進させ革新的な発想を得られる事もあるかもしれません。そういった可能性を持っているため最近では大企業もコワーキングスペースの利用を始めるところが増えて来ています。
人によって心地の良いビジネス環境はそれぞれですが、おおむね、清潔な空間で、ネット環境が快適で、仕事に集中できる環境であることなどが、心地の良いビジネス環境になると思います。
その点、コワーキングスペースは低額で、心地よいワークスペースを利用することができます。
一般賃貸オフィスに比べ、保証料や内装工事費、オフィス家具、通信インフラ整備費などが、かからないので、圧倒的にコワーキングスペースの方が低額です。
1日、1,000円-2,000円程度で利用できるコワーキングスペースが多くあります。カフェや喫茶店などと比べてもコワーキングスペースの利用料金は高くありません。
コーヒー1杯で丸一日長居し、お店で過ごすことは、店員の目やお店への迷惑なども考え、容易ではなりません。
場合によっては、途中で注意を受け、何杯か飲み物を頼んだり、場所を変えて他のお店に入る必要性がでてくるかもしれません。そういった料金を考えると、結果的にコワーキングスペースの方が低額なる可能性があります。コワーキングスペースには、月額固定費用の営業時間内使い放題プランがほとんどの施設にありますので、決まった場所で、高頻度で利用する場合はに更に低額になります。
コワーキングスペースは元来、仕事や勉強を行う場所ですので、営業時間内であれば、何時まででも人目を気にせずに、仕事や作業、勉強に集中することができます。
また、会議をするために、カフェやファミリーレストランを利用した場合、個室などがある店舗はあまりなく、オープンな空間で、社外秘などの話をする場合、情報管理の観点から好ましくありません。また、社外秘の内容ではなく、個室でなくても良い場合でも、そもそも席を確保できないこともあり得ます。その点、コワーキングスペースには、会議室を用意しているところも多く、話も他人に聞かれることを気にせず、会議を行うことができ、予約も可能です。
このように、コワーキングスペースは、心地よいワークスペースや会議室で、周りの目を気にせずに、集中して仕事や勉強を行うことができる環境があり、低額で利用できることがメリットになります。
コワーキングスペースには、仕事や勉強に必要な設備が完備されています。 ワークスペースやネット環境、複合機、会議室、自由に使える電源などが完備されていますので、快適に仕事や勉強をすることができます。
コワーキング1-7
コワーキングスペースでは、運営会社主催で、ワークショップや勉強会、イベント、専門家によるセミナーが開催されています。興味があれば、コワーキングスペースの利用者は、イベントやセミナーに参加することができます。メリットの一つであるコミュニティー機能があることにも関係しますが、専門家や講師、様々な背景を持つワーカーと、情報や知恵を共有し、ディスカッションやブレストなどを行うことができます。
コワーキングスペースの中には、専門家の支援をうけられるところもあります。 上場準備の支援や、資金調達の相談ができたりします。
例えば、サービスメニューには下記のような項目があるコワーキングスペースもあります。 ・ビジネスモデルの相談 ・事業戦略の相談 ・事業計画の作成 ・ピッチ資料の作成 ・資本政策の作成 ・投資家様の紹介 ・ピッチイベントの紹介 ・IPOスケジュールの立て方 ・人材採用戦略 ・主幹事証券会社 ・監査法人の選定 ・上場支援コンサル会社の紹介
また、コワーキングスペースの中には、 ビジネスの成長や課題解決を支援する「メンター」 協業の検討先である「アライアンスパートナー」 国・官公庁・自治体等が就任する「パブリックパートナー」 の3種類パートナー支援制度があり、 ビジネスを支援をし、独立したてのフリーランスやスタートアップ企業でも、有名企業と仕事ができるチャンスがあることをメリットとしているところもあります。
コワーキングスペースでは、コワーキングスペースの所在地を、会社の事務所として法人登記をできるサービスを行っています。 実際にそこを利用せずとも、住所貸しを法人登記を行うことができるバーチャルオフィスというサービスもあります。
通常のオフィス賃貸契約が難しい有名ビルに、スタートアップ企業でも、有名ビル内にあるコワーキングスペースの住所で、会社登記ができますので、信用や印象にプラスになる可能性があります。 この様に、コワーキングスペースを活用することによって、一流のビジネスアドレスの住所を手に入れることができます。
コワーキングとは?2
コワーキングスペースは、様々な人々と共有でワークスペースを利用するので、周囲の音が気になる可能性があります。 一般オフィス賃貸で、自社オフィスを持っていたとしも、周囲の音は聞こえますが、関係者の物音や話し声になります。 コワーキングスペースでは、他社や他人の物音や話し声が聞こえるので、少なからず気になる方もいるようです。 個室に比べれば、音に対する配慮が必要になりますので、気になる方は個室スペースを選んで、 仕事や作業をするという選択肢もあります。
コワーキングスペースは、様々なワーカーがスペースを共有し、多くの人が出入りがするという性質上、 他のワーカーにパソコン画面を見られたり、席を外した際に、悪意がある方がいれば盗難の可能性もあります。 特にお手洗いに行く際にわざわざ全ての荷物を持っていくことは、あまり現実的ではありません。 万全を期す場合は別途、コワーキングスペースに併設されている、 レンタルオフィスやサービスオフィスなどの個室を契約することで、解決できますが、当然費用が上乗せでかかります。
しかし、飲食店で荷物を置き席を離れるよりは、リスクは低いと言えます。 会員登録されて、利用されている方が多いので入退室管理があり、運営会社の方も現地にいるので、いつも利用しているワーカーか、一時利用の方などの把握もしています。
コワーキングスペースは、スペースを共有するので、どうしても施錠ができる個室に比べると、盗難のされやすさなど、 セキュリティ面は劣ります。席を立つ際は、PCをロックする、貴重品は持ち運ぶ。PCを使用中は、 覗き見防止フィルターを使用するなど注意が必要になります。
コワーキングとは?1
コワーキングスペースは、多くのメリットがあります。特にフリーランスの方や、スタートアップ企業、起業したばかりの企業には、初期コストの安さ、様々な支援が受けられる、人とのつながりが得られるなど、メリットがあると思います。
今後は世界でも、日本国内でもコワーキングという形での仕事の仕方が増えて来ると思います。テレワークの増加も要因の一つですがICTの発展によりこのような働き方が生まれて来るのは必然であったと思います。
単純に在宅で仕事をするよりも環境的に生産性が上がりやすい面もあるので在宅で仕事をされている方は特にアクセスの良いところにコワーキングスペースがあるか確認して見ると良いと思います。最近では郊外型のコワーキングスペースも多くなって来ているので意外と近所にも数店舗存在するかもしれません。
最初は単純に仕事に集中できる場として利用してみると良いと思います。毎日利用する必要もありませんし、最初はあえて複数のコワーキングスペースを利用してみてその違いを見てみるのも良いかもしれません。数回も利用すればその場の雰囲気やどんなコミュニティが有るか等が分かって来ると思います。自分が一番心地よく仕事ができて刺激になったり、ためになるコミュニティがあれば参加してみてはいかがでしょうか。
利用をやめることも、通常のオフィス賃貸契約に比べ簡単です。 少しでも興味があれば、そのコワーキングスペースに出向き、1日利用や時間利用をし、 快適であれば、定期利用を検討してみると良いかもしれません。 今後ますます、快適なコワーキングスペースが増えると思っています。
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