コロナ禍に揺れた2020、2021年の今、さまざまな事情から、新たな働き方を模索する人々が増えています。コワーキングスペースを利用して、個人で仕事をする個人事業主やフリーランス、スモールビジネスを展開する人々に注目が集まっています。
コワーキングスペースの利用料や関連費用は、必要経費になりますが、利用の仕方によって、勘定科目の仕訳に違いがあります。それぞれの、利用による適切な勘定科目の項目別に処理します。また、コワーキングスペースの利用以外の日々の経費についても、適切な勘定科目の仕訳処理を詳しく解説します。
経費とは、事業を行う上で、収入を得るためにかかった費用のことです。注意点は、私的に購入した電化製品や、家族の食事代などの支出を経費として計上することは、大げさに言えば脱税になります。
税務署の税務調査が入り、発覚した場合は、追加納税を支払うことになります。起業当初から、経費のコストカットに努め、正しい経費の使い方、節税ともに適正な納税を会社の理念のひとつにして行きたいものです。
そして実際に、事業を続けていくためには、経費の効率的な支出を考え、大きな収入を上げるために、最大限の効果を得ることが目標です。公正な経費処理を行うとともに、出来るだけ多くの経費を認めてもらい、正しく確定申告をすることが重要です。
総収入から経費を引いたものが、所得になります。したがって、同じ総収入でも、経費の金額の違いによって、税額が変わってきます。確定申告をする際には、経費が大きい程、所得は低くなりますので、課税される税額も少なくなります。経費が少ないほど、所得は大きくなり課税される税額も多くなります。
駅前などの便利な場所にあり、仕事をするための無料Wi-Fiや複合機、シュレッダー、文房具グッズなどの基本的な設備が装備されているのが、今、注目のコワーキングスペースです。仕事に集中できる環境であり、効率的に事務所を確保出来ると、多くの個人事業主や起業家が利用をしています。
共同で使用する作業スペースの他にも、会議室、個室、喫茶スペースなど、交流目的のイベントも多数開催されるなど、運営会社は多くのサービスを用意して、働く環境の整備に努めています。
東京23区内でオフィスの賃貸物件を借りる場合は、かなり高額な敷金や礼金が必要になります。他にも仕事を進める上で、さまざまな機器や設備が必要になります。
しかし、コワーキングスペースをオフィスに利用すれば、東京都心の主要駅近くでも、事務所の賃貸契約の費用には、比べものにならない低額な費用で利用することができます。事業を始めるにあたっての初期費用のコストダウンを大きくすることが可能です。
日本橋や赤坂などのビジネス街の中心地には、非常に魅力的なコワーキングスペースが、数多く運営されています。コワーキングスペースの情報を多く集め、ビジネス環境をより拡大していくためにも、自分のモチベーションを維持していくことは、事業主にとって、非常に重要なポイントです。
起業し始めたばかりなど、休みもない状態で働くときには自宅や自分の部屋は乱雑になりがちです。部屋が散らかっていたりする中での仕事は、集中力を鈍らせてしまうと言われています。きれいに整備されたコワーキングスペースなどの利用は、孤独感も和らぎ、新たな人との交流も生まれたりと、程よくいい緊張感のある時間を作り出せると思います。
コワーキングスペースの情報を探すなら、「コワーキングスペースならココチカ」のサイトを検索してみてください。きっと利用したいコワーキングスペースが見つかります。マガジン記事も有益な最新記事が多くあり、おすすめです。
起業しようと、コワーキングスペースにするかシェアハウスにしようか、事務所を借りようかと模索するときからの、利用料の領収書は、会社設立のための経費として計上できます。
色々な角度や方法で、徹底して事務所差探しをしてみましょう。賃貸にするのか、コワーキングスペースを利用するかなど、可能なかぎり試してみることです。自宅でも仕事は可能だが、集中するのが無理だったりする場合、ドロップインのコワーキングスペースの利用などで、利用料は経費になることも考えて、試しながら決めていくのも、おすすめの方法です。
会社設立前の領収書であっても、個人名の領収書や、レシートであっても、開業準備のための費用として認められます。正し、何のための費用かを明確にする必要があります。領収書や、明細に使用目的を記入しておきましょう。
他にも、パソコンや携帯電話、カバン、名刺など、仕事を始めるにあたって準備しなければならない、起業のためにかかったコストは、しっかり領収書は保管しておきます。確定申告をする際には、勘定科目に仕訳け、忘れずに計上しましょう。
コワーキングスペースの中には、利用形態により、料金プランがいくつか用意されています。従量制と定額従量制のドロップイン利用が可能なところが多くあります。従量制とは、利用した時間に応じて料金を払う方式であり、定額従量制は、最初は定額で、一定の時間を経過したら、従量制に変わる方式です。
例えば、最初の3時間は、2,000円ですが、それを超えたら、30分経過するごとに200円超過料金を払う場合などです。このように、必要な時間だけ利用することで、経費の無駄を防げます。
仕事をするために利用したものは、全て経費になります。月額利用は「地代家賃」になり、入会金を支払ったら、「諸会費」になります。ドロップインの利用なら「雑費」に、印刷代は「消耗品費」、会議室を利用したら「会議費」というように、用途に合わせて勘定科目に仕訳けていきます。
事業を起こし、続けていくためには、事業に関連する全ての収入や経費を帳簿に記帳することが基本です。会社の経営状況を随時把握するためにも、銀行残高、借入残高、現金残高、在庫残高、経費の使い方の状況などを、帳簿をみれば、誰でもが一目瞭然に分かるようにすることが必要です。
一覧表にして確認すると、不要なコストや、もう少しかけても利益を上げるためには、必要だなと思う経費などが見えてきます。そのためには、経費は、内容を良く確認し、その性質ごとの項目に合った勘定科目に仕訳けることが、会社経営の基礎であり、最も重要な仕事の一つです。
帳簿に記入する前に、領収書を勘定科目の項目に仕訳けます。どういう用途で支払ったか、何に使用したかなどを考えて決めて行きます。考えても、どの項目にもあてはまらない場合は、雑費にします。
下記が主な勘定科目の一覧になります。基本となる経費です。
交際費・・・ 営業を目的とした接待。得意先への手土産など。
会議費・・・ 打ち合わせに借りたオフィス代。商談目的の飲食代など。
地代家賃・・・コワーキングスペースの月額利用代金。月極駐車場など。
通信費・・・電話の通話料や契約料。インターネット代金。切手代など。
車両費・・・ガソリン代。高速道路利用料。車検代。コインパーキングなど。
広告宣伝費・・・名刺。広告掲載料。Webサイト運営費。商品説明のオフィス利用。
交通費・・・コワーキングスペースや、商談先への電車、バス、タクシー代金など。
新聞・図書費・・・事業に必要な書籍や新聞購読料。
外注費・・・外部への業務委託費。
諸会費・・・コワーキングスペースの入会費。業界団体などの年会費など。
消耗品費・・・文具。マスクや手指消毒剤。コピー代金など。
出張旅費・・・出張中に利用した新幹線や飛行機、タクシー代金。ホテル代。
事務手数料・・・銀行振込手数料。その他各種の支払手数料。
租税公課・・・個人事業税。自動車税。印紙代など。
雑費・・・いずれの項目にも該当しない経費。
同じ交通費でも、喫茶店でのコーヒー代金でも、様々なケースがあります。目的によって、勘定科目に計上することで、毎月の経費の流れが、広い視野で全体を把握すことができます。今月は会議費が多かったとかの気づきや、働き方や、サービスの基本を考え直すきっかけや営業プランの見直しなど、経費から色々なものが見えてきます。
銀行口座は、屋号がある場合は、口座の名義を「屋号+個人名」で開設するのが、取引先の相手から見ても、信用度が上がります。開設するには、本人確認書類、屋号入りの開業届の控えが必要になりますが、作れる金融機関は、メガバンク、ゆうちょ銀行、ネット銀行です。金融機関に問い合わせて、書類を準備し開設しましょう。
クレジットカードも、仕事に関する支払いと、個人的な私的な支払いとのカードを、しっかり分けておくと、経費の計算が楽になります。また、クレジットカードと会計ソフトの連動ができるため、使用の明細が把握でき、記帳もシンプルにできます。
もし、領収書を紛失しても、利用明細書や、利用伝票があれば、支払った証拠になります。支払いが、来月以降に持ち越せるので、資金繰りが楽になる、ポイントが付くなど、メリットは大きくあります。
しかし、デメリットとして、現金が手元になくても、購入できてしまうため、使い方には計画性が必要です。法人カードも最近は、設立間もない事業者や個人経営者の方も、申込みが可能なカード会社が増えて来てはいますが、会社員時代にもう1枚作っておくのも、安心です。起業直後は、審査に通りにくい傾向があるからです。年会費無料や、ポイント還元率などを調べて、最良のカードを一枚増やしておくのも、起業後に役立つことになるでしょう。
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