オープンイノベーションという言葉、聞いた事ありますか?
「オープンイノベーション」
企業にとって製品、サービスを造り続ける事は人間で言えば血液の循環といった所でしょうか?その製品、サービスの質、量を世の中の人に認められ企業として健全にこの世界を生き抜く事が出来ていると思います。
しかし、日本でも従前どおりの企業独自のやり方だけでは限界を感じる企業が増え続け、業績を落としている企業も少なくありません。
企業にとって物、サービスを提供し続ける事は宿命なのです。
そこでオープンイノベーショという概念を取り入れる企業が上手くそれを活用し業績を回復、上向きにする企業が増えてきています。
それでは、そのオープンイノベーショとは一体どういうものなのでしょうか?
その歴史、メリット、デメリット等について解説していきましょう。
オープンイノベーションとは簡潔に言えばあらゆる企業、人の垣根を無くし情報、技術を共有し合い新しい革新的な技術、サービスを生み出そうという事です。
例えばA社はタクシーを保有しているが人員も少なくその人員を上手く使えていない、B社はアプリ作成技術とどう効率的に周ってお客さんを拾いやすくするかのデータをAIで導き出してくれる等の技術を持っていたとすると企業同士がタッグを組み企業同士の成長も見込める事でしょう。
オープンイノベーションはカルフォルニア大学のヘンリー・チェスブロウさんによりその概念が世界に広げられました
オープンイノベーションが注目され始めたのは2000年代初頭。
インターネットが普及、定着してきた時代でしょうか。
インターネットがまだ世の中に普及してない時代、企業は内部のみで製品を造り世の中に公開するのが基本でした。
しかし、日本の企業の成長性が鈍化しだし世界はオープンイノベーションを駆使し新たな時代を生き抜く為にまだない技術を次から次へとスピードは増していきました。
皆さんは何も知らない事の情報、知識を得る時に自分一人で勉強するほうが捗りますか?
何も知らないのに?
誰か詳しい人に教わる方が遥かに効率的かつ時短になります。
企業、人の垣根を無くし新しい技術の生まれるスピード、質が格段に上がります。
ひとつ革新的な技術が生まれればまたそこから枝別れのように次から次えと湯水の如く新しい技術、物、サービスが世の中に広まる事でしょう。
普通の携帯電話からスマホが主流になったのに20年以上はかかったでしょうか?
もしもっと早く企業同士がオープンイノベーショを駆使していればこの期間は10年、
15年と短縮できたかもしれませんね。
一番のデメリットは企業がこれまで築いてきたノウハウ、技術を差し出してしまうことにより自分の首を絞めてしまう可能性があること。
例えば皆さんご存じのケンタッキー・フライドチキン。大好きな方々も多いと思います。
この商品をより良くする事を目的にオープンイノベーションを駆使し他社と手を組み着手したとしましょう。
しかし、色々試行錯誤はしたが、より良い味は結果として出す事は出来なかった。
そうするとそのノウハウだけを知ってしまった企業は自分の所でケンタッキー・フライドチキンの味を再現し世の中に提供出来てしまいます。
他にもオープンイノベーションと称し新規プロジェクトとして動いているが、責任の所在が上役にあり失敗を恐れるあまり意思決定がスムーズに行かずに頓挫という事も考えられるでしょう。
株式会社カブクは産業用の3Dプリンターを使い様々なニーズに応じて製造、納品するオンデマンド製造サービスを中核事業とする企業です。
Honda(本田技研工業株式会社)は自動車事業を主に行う、単体で従業員2万人、連結20万人を超える輸送機器・機械工業メーカーです。
展示用の車両開発という事で事業を進め、主に外装カバー荷物のデザインに3Dプリンターを使いそれを組み合わせ完成させたそうです。
3Dプリンターを使うメリットとしてデータを持っていれば世界中のどこでも作成出来、金型などを作る工程が減り、展示会用ではありますが2か月で完成させました。
金型から作っていたら、とてもじゃないが間に合わないスピードです。
何事も何かをやるにはある程度の準備が必要だと思います。
オープンイノベーションをする上でも色々な準備が必要になるでしょう。
まず一番欠けてはならないのは対等と思える事です。
オープンイノベーションをする上でどちらかの企業が話を持ち掛けると思いますが、
資本のある企業とスタートアップ企業では主従関係になりやすいと思います。
なんでも意見を言える、勝手にそちらで考えておいてではオープンイノベーションとは言えずただの外注になるだけです。
利益の分配、不利な契約にならないかを細部まで詰めていく。
もちろん契約の段階でこういった内容は詰めているとは思いますが、相手が大企業、自社がスタートアップ企業の場合、足元を見られ良いように使われ自社の社員がただ疲弊して辞めていってしまう事も想定出来ます。
大事な人材が辞めてしまっては元も子もありません。
また、相手型が大企業だと失敗した時のリスクも考えなくてはなりません。
変な言いがかりを付けられ企業イメージが損なわれる事も想定できます。
木を見て森を見ずとはよくいう言葉です。
理解と経験のある人材を適切に配置する事。
企業同士がひとつの目標をゴールに掲げそれに向かって突き進む時に会社同士のルール等、細かい所まで決めておく必要があると思います。
どんな仕事もモチベーションをある一定の所まで下がってしまうと成果は出づらいと思います。
ですので、そういった調整を上手く出来る人を上に置くことも成功の第一歩と考えます。
そして、自社のリソース調査、提携する企業の選定、提携方法の確立などをフェーズごとに配置しセクションを設け細分化する事が必要だと思います。
まだまだ日本の企業は鎖国文化もあり、積極的にオープンイノベーションを活用しているイメージがありません。
このオープンイノベーションという言葉が浸透されていない事と比例していると思います。
ですが、よく言えば伝統を守るとか、そういった言い方ができるとも思います。
オープンイノベーションにより今まで培ってきた伝統、ブランドを傷つける事もあると思います。
世界がひとつの国であるならば、オープンイノベーションをどんどん活用し企業、人の垣根を無くしあらゆる技術が融合し革新的な技術、サービスを際限なく作って欲しいとも思います。
ですが、現状は危険な国、自国民の事しか考えない国もあり、その国の企業にオープンイノベーションと称し情報を提供する事は世界の覇権争いに変化を生む可能性も秘めていると思います。
私達人類がここまで増加したのも革新手技術のお陰ではありますが、色々な気候変動問題、それによる食糧不足等、革新的技術が生まれたが故に弊害も生まれています。
後先考えぬ技術ではなく、私達の未来の人類、動物、植物、地球に生まれた生命の為の革新的技術をオープンイノベーションを上手く使い生み出してもらいたいと思っています。
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