レンタルスペースとは? 意味、レンタルルームとの違い、メリット、デメリット

レンタルスペース

■レンタルスペースの意味

レンタルスペースとは、空いているスペースを貸したり、借りたりするサービスと、そのスペース自体を指す言葉です。

空きスペースは様々で、自宅の空き部屋や飲食店の一角、ホテルの一室、空き駐車場など、提供者が貸したいと思うスペースがあり、そこを借りたいと思う人がいれば、そのスペースがレンタルスペースになります。

この様に、様々な場所がレンタルスペースになり得るということになります。

レンタルスペースは、カーシェアリングやライドシェアリング、民泊に代表される、シェアリングエコノミ―の一種になります。

シェアリングエコノミーとは、主にインターネットを介して、モノ・場所・スキルといった遊休資産を多くの人と共有・交換して利用する経済の形やサービスのことで、メリットは、所有や保有をしなくても便益を得られ、更に同じ便益を得るのに、所有や保有に比べコストを抑えることができる点です。

また、貸しスペースと呼ばれる場合もあります。

■レンタルルームの意味

レンタルスペースと混同される言葉として、レンタルルームがあります。

レンタルルームは、大きく2つのタイプがあります。

簡易宿泊所・ラブホテルタイプのレンタルルームと貸し空間タイプのレンタルルームです。

別の言い方をしますと、繁華街などにあるレンタルルームと、マンションや個人宅などの一室を貸すタイプのレンタルルームです。

両方に共通している点は、完全に個室であるところです。

簡易宿泊所・ラブホテルタイプのレンタルルーム

簡易宿泊所・ラブホテルタイプのレンタルルームは、主に繁華街などで言われるレンタルルームで、主に簡易宿泊所やラブホテルなどの用途に近く、個室を短時間からレンタルするという特徴があり、簡易宿泊所やラブホテルとの違いは、短時間単位で利用できる点と、寝具類がないという点にあります。

簡易宿泊所やラブホテルとレンタルルームの違いについてです。

簡易宿泊所は、主に宿泊することを前提にした利用プランが多い。ラブホテルは、主に宿泊か休憩の2つの利用プランに分かれます。休憩プランでも、2時間や3時間利用の時間単位となります。その点、レンタルルームは、30分や1時間単位で短時間から利用できます。もう一点、レンタルルームには、営業届け出の関係で、布団などの寝具類は置くことができないため、布団やベッドの代用として、ベットタイプのマットやブランケットを利用している場合が多くなります。

また、適用される法律の違いについてです。

簡易宿泊所やホテル、旅館は、旅館業法が適用され、レンタルルームやラブホテルは風俗営業法が適用されます。

貸し空間タイプのレンタルルーム

貸し空間タイプのレンタルルームは、個人宅やマンションの一室などを貸し、レンタルスペースと同じ意味合いで使われています。

しかし、レンタルスペースは個室とは限りませんが、もれなく、貸し空間タイプのレンタルルーム、個室であるという特徴があります。

レンタルスペースの中で、主にレジデンス物件の一角で、個室タイプを、レンタルルームと呼んでいる場合が多い印象です。

■レンタルスペースとレンタルルームの違い

レンタルスペースとレンタルルーム、それぞれの違いをまとめたいと思います。

大きな違いは、貸し借りする対象空間の違いにあります。

レンタルスペースの対象空間は、有休空きスペースで、飲食店の一席や駐車場の一角など、個室とは限らない。一方、レンタルルームの対象空間は、完全な個室になります。

レンタルスペースの対象空間と利用用途

・対象空間:様々な空きスペース(個室とは限らない)

・利用用途:スペースの形態により利用用途がさまざま(パーティやスタジオ利用、演奏、ビジネスetc)

レンタルルームの対象空間と利用用途と特徴

〇簡易宿泊所・ラブホテルタイプのレンタルルーム

・対象空間:完全な個室(主に繁華街にあるビルの一室)

・利用用途:簡易宿泊所やラブホテルに近い使われ方が多い

・(簡易宿泊所やラブホテルとの比較)30分-1時間単位、短時間利用ができる

・(簡易宿泊所やラブホテルとの比較)布団などの寝具類がない(ベットタイプのマットやブランケットを代用)

〇貸し空間タイプのレンタルルーム

・対象空間:完全な個室(主にレジデンス物件の一室)

・利用用途:利用用途がさまざま

■レンタルスペースのメリット

・スペースの購入費用や不要な賃料がかからない

レンタルスペースは、スペースを所有や保有をしないので、購入費や毎月の決まった費用がかかかりません。

決まった場所を月額賃料を払って借りている場合には、月に数度しか利用しなくても、月額賃料を払いますが、

レンタルスペースの場合は、利用しただけの費用を払えば、スペースを利用することができるので、

不要な賃料をムダに払うことはありません。

また、スペース自体を所有や保有した場合は、当然購入するための、多額の初期費用がかかりますが、

そういった初期費用もかかりません。

・スペースの維持費や手間を少なくすることができる

レンタルスペースは、スペースを所有や保有せずに、スペースを時間単位や1日単位を利用できるので、スペースを所有や保有する場合に比べ、スペースの維持費を抑えることができます。

所有した場合は、固都税や光熱費などの費用と、スペースをキレイに保つための、定期的な清掃という手間が必要になります。

レンタルスペースの場合は、固都税や光熱費などの維持費はかからず、清掃も利用した際だけ行えばよく、場所やプランによっては、清掃不要の場合もあります。

・あらゆる場所にあるスペースから利用目的や用途にあったスペースを選べる

現在、多くの様々なレンタルスペースをマッチングするサービスがあるので、その中から利用目的や用途にあった、レンタルスペースを選ぶことができます。自宅から近いレンタルスペースや参加者全員のアクセスの良い駅近くのレンタルスペースなど、場所を軸として選んだり、パーティー利用やスタジオ撮影利用、テレワーク利用など、用途を軸に選んだり、様々な選び方ができます。

■レンタルスペースのデメリット

あまりデメリットは無いと考えられている様ですが、スペースを所有していない、

専有していないということに、まつわることがデメリットになる考えられます。

・決まった場所を高頻度で使う場合は、割高になる

例えば、同じマンション内の同じ大きさの部屋が、レンタルスペースとして貸しに出されている場合と、賃貸物件として貸しに出されていた場合、長時間、高頻度で利用するのであれば、賃貸物件として、賃貸借契約を結ぶ方が、割安になります。

・好きな場所が、使いたいときにいつでも使える訳ではない

レンタルスペースは、同じ空間を様々な人々でシェアするというシステムの為、自分が利用したい日時に、別の予約が入っていた場合は、利用することができません。また、レンタルスペースによっては、利用ができない時間帯もあります。

■レンタルスペースのまとめ

シェアリングエコノミー協会が、情報通信総合研究所(ICR)と共同で実施した「日本のシェアリングサービスに関する市場調査」によると、2020年度の日本におけるシェアリングエコノミーの市場規模は、2兆1004億円。また、2030年度の予測では、現状ベースで成長すると仮定した場合、広告業とほぼ同程度の7兆4719億円に、新型コロナウイルスによる不安が解消し、認知度の低さという課題が解決されたと仮定すると、不動産業と同程度の14兆1526億円に拡大すると推計されているそうです。

この様に、シェアリングエコノミーの一種であるレンタルスペースはより、発展していく予想されます。

今後益々、様々なスペースが、レンタルスペースとして提供されていくと、より近く心地よい空間が増え、利便性が上がり、多くの人々にとって好ましい流れになっていくと思います。